MVNOのスマホ利用者が急増中!Huawei、ASUSユーザーの特徴を分析
「楽天モバイル」や「Y!mobile」、「mineo」など、格安SIM・格安スマホと呼ばれるMVNO(仮想移動体通信事業者)の出現により、海外メーカーのスマートフォンを利用する人が増えてきました。
今回は、ブランドデータバンク第25期調査回答者(マクロミルモニタ)の中から、「プライベートで主に利用している携帯電話の機種」の設問で、「Huawei」と「ASUS」の機種と回答したユーザーを分析しました。
比較対象:bdb全体(n=31017) ※分析対象のサンプルは含まない
分析対象:Huaweiユーザー(n=280)/ ASUSユーザー(n=179))
中国を代表する2大メーカーですが、「Huawei」と「ASUS」のユーザー層にはどのような違いがあるのでしょうか。年齢、家族構成、働く会社の規模、お金の使い方、SNSの使い方、よく見る情報サイトなどについて特徴を比較しましたので、一部ご紹介します。
- どちらも30~40代の男性が過半数を占めるが、Huaweiユーザーは50代が少なく、ASUSユーザーは20代が少ない。若い世代に選ばれているのはHuawei
- Huawei、ASUSユーザー共に既婚者が6割以上で子供がいるファミリー層
- 中規模~大規模な会社に勤務するHuaweiユーザー。ASUSユーザーはやや小規模の会社が多い
- Huawei、ASUSユーザー共にお小遣いは少なめ?
- Huaweiユーザーはファッション関連商品・化粧品の購入やオンライン動画コンテンツの定額サービス、ASUSユーザーは音楽・アニメ・漫画・アイドル・ゲームにお金を使う
- 欲しいものが次々に出てくるHuaweiユーザー、行動は受け身傾向のASUSユーザー
- Huaweiユーザーがよく見る情報サイトはクーポンサイト、ASUSユーザーは「2ちゃんねる」を見る人が多い
- 積極的にSNSに投稿しているのはHuaweiユーザー。ASUSユーザーは、SNS上のコミュニケーションは控えめ
- 好きな旅行先は、Huaweiユーザーが中国・韓国などのアジア圏、ASUSユーザーはパリやローマなどのヨーロッパの都市圏
- まとめ
どちらも30~40代の男性が過半数を占めるが、Huaweiユーザーは50代が少なく、ASUSユーザーは20代が少ない。若い世代に選ばれているのはHuawei
Huawei、ASUSユーザーともに男性の割合が6割以上を占めます。年齢を見ると、Huaweiユーザーの平均年齢は40.4歳で20代と30代を合わせると5割を超えますが、50代の割合は、bdb全体と比べて低くなっています。
一方、ASUSユーザーの20代の割合はbdb全体と比べて低いことが分かります。
●性別
ベース:bdb全体●年齢
ベース:bdb全体Huawei、ASUSユーザー共に既婚者が6割以上で子供がいるファミリー層
どちらも既婚の割合は6割ほどで、家族構成は、配偶者、子供の順に割合を占めています。年齢と家族構成のデータから、Huaweiユーザーは20代~30代の会社員で小さな子供がいるファミリー層、ASUSユーザーは30代から40代で子供を持つファミリー層が多いと想定できます。また、ひとり暮らしをしているASUSユーザーの割合は、bdb全体が17.8%に対して12.8%と低くなっています。
●未既婚
ベース:bdb全体●一番下の子供の年齢
ベース:世帯の家族構成の設問で「子供」と回答した人中規模~大規模な会社に勤務するHuaweiユーザー。ASUSユーザーはやや小規模の会社が多い
Huaweiユーザーに勤務先の従業員数を尋ねると、「5,000人以上」と回答した人の割合が13.4%と最も多く、次いで「100人~200人未満」が12.1%、「300人~500人未満」が9.7%の順となります。また、「100人未満」の割合は38.4%、「101人以上」の割合は55.2%となっており、Huaweiユーザーは中規模~大規模の会社に勤める人が多いといえます。役職はbdb全体と比べて「係長・主任クラス」と回答した人の割合が高くなっています。
一方、ASUSユーザーの勤務先の従業員数は「5人未満」が14.6%、「20人~30人未満」、「1000人~3000人未満」が同数の11.4%となっています。ASUSユーザーの場合、「100人未満」と回答した人が占める割合は47.1%となり、bdb全体:45.4%、Huaweiユーザー:38.4%と比較すると、ASUSユーザーはやや小規模の会社に勤めていると言えます。役職は、Huaweiユーザー同様に「係長・主任クラス」の割合が高くなっていますが、「一般社員」と回答した人の割合がbdb全体より5ポイント以上低くなっているのも特徴的でした。
●お勤めの企業・団体の従業員数
ベース:有職者●役職
ベース:職業で「学生」、「自由業」、「パート・アルバイト」、「専業主婦/主夫」、「無職」と回答した人以外Huawei、ASUSユーザー共にお小遣いは少なめ?
お金周りの平均金額を見ていくと、Huaweiユーザーは平均世帯年収が617万円、有職者の平均個人年収は412万円とbdb全体と比べてそれぞれ+30万円高くなっています。ASUSユーザーは平均世帯年収が528万円、有職者の平均個人年収が363万円と bdb全体と比べてそれぞれ-59万円、-19万円低い結果となりました。
1ヶ月に自由に使える金額は、bdb全体の平均は3.05万円。Huaweiユーザーは2.52万円、 ASUSユーザーは2.72万円で、bdb全体と比べてそれぞれ-0.53万円、-0.33万円低い結果となっています。
Huaweiユーザーは、bdb全体、ASUSユーザーと比べて平均世帯年収や平均個人年収は一番高くなっている一方で、お小遣いは一番低いという結果になりました。年収は高いグループですが、ASUSユーザーよりも自由に使えるお金は少ないようです。
前述の通り、どちらのグループもお小遣いがbdb全体よりも低いことや子供を持つファミリー層が多いことを考えると、自由に使えるお金が少ないのは、お小遣い制だからなのかもしれません。
●平均世帯年収 / 平均個人年収(有職者のみ) / 月の平均お小遣い
ベース:bdb全体/ 個人年収→有職者のみHuaweiユーザーはファッション関連商品・化粧品の購入やオンライン動画コンテンツの定額サービス、ASUSユーザーは音楽・アニメ・漫画・アイドル・ゲームにお金を使う
お金の使い方を見ると、HuaweiユーザーとASUSユーザーでは顕著な違いが見られます。 ここからどんなことにお金を使っているのか具体的に見てみましょう。
Huaweiユーザーがbdb全体を大きく上回っている項目は、「オンラインでの化粧品の購入」12,476円(+6,840円)、「オンラインでの動画デジタルコンテンツの購入・見放題定額サービスの利用」8,236円(+6,297円)。次いで、「店頭でのファッション関連商品の購入」10,993円(+1,397円)、店頭・オンラインにおける「DVD・ブルーレイのレンタル」2,907円(+930円)です。
月の行動において、ほとんどの項目でbdb全体の平均金額を下回っているASUSユーザーですが、年間の消費行動を見ると、音楽やアニメ・ゲームなど自分の好きなジャンルにはお金を使っていることが分かります。
例えば、「オンラインでの音楽デジタルコンテンツ(CD等)の購入」20,050円(+15,076円)、「店頭・オンラインにおける音楽関連商品(CD等)のレンタル」37,411円(+33,231円)、「スポーツ観戦・スポーツイベント」19,709円(+8,039円)などです。
中でも特に注目したいのはアニメ・漫画・アイドル・ゲーム関連のイベントの消費額。ASUSユーザーの消費額は年間に89,096円と、bdb全体より75,398円も多い結果が出ています。
これらのことから、Huaweiユーザーはファッション関連商品、化粧品などの買い物や、オンライン動画コンテンツの定額サービスなどにお金を使い、ASUSユーザーは年間のイベント(音楽・アニメ・漫画・アイドル・ゲーム)にお金を使っている傾向にあります。
●月の行動に使用する平均金額
ベース:1ヶ月に1回以上行動している人●年間の行動に使用する平均金額
ベース:1ヶ月に1回以上行動している人欲しいものが次々に出てくるHuaweiユーザー、行動は受け身傾向のASUSユーザー
幅広いことにお金を使うHuaweiユーザーは、消費価値観からもお金を使う傾向が読み取れます。「次から次へと欲しいものが出てきて困る」と回答したHuaweiユーザーは29.6%とbdb全体の24.7%より4.9ポイントより高く、「新商品が出るとチェックせずにはいられない」も20.7%とbdb全体を2.8ポイント上回っています。
一方、ASUSユーザーはbdb全体の消費価値観と目立って大きな違いは見られないものの、「友人たちと何かをするときは、誘うことより誘われることの方が多い」と回答した人が42.5%とbdb全体の36.9%を5.6ポイント上回っています。ASUSユーザーは、自分から行動するというより、友人に誘われて行動することが多いようです。
●消費価値観
ベース:bdb全体Huaweiユーザーがよく見る情報サイトはクーポンサイト、ASUSユーザーは「2ちゃんねる」を見る人が多い
前述で、Huaweiユーザーは幅広いことにお金を使い、ASUSユーザーは自分の好きなことや趣味にお金を使う傾向があることをご紹介しましたが、よく見る情報サイトにもそれが表れているようです。
Huaweiユーザーがよく見る情報サイトは、「tokupo」、「KAUPON(カウポン)」、「Racoupon(ラ・クーポン)」、「価格.com」などのクーポンサイトや価格比較サイトが複数挙がり、買い物に関する情報を積極的に収集している様子が窺えます。
一方のASUSユーザーもクーポンサイトは見ていますが、「2ちゃんねる」と回答した人が7.82%とbdb全体よりもスコアが高く、音楽やアニメ・漫画、アイドル、ゲーム関連といった趣味の情報交換をしているのかもしれません。
●【PC利用】普段利用している情報サイト
ベース:bdb全体積極的にSNSに投稿しているのはHuaweiユーザー。ASUSユーザーは、SNS上のコミュニケーションは控えめ
次にSNSの利用状況を見てみましょう。
最も投稿しているSNSへの投稿数を見ると、bdb全体と比べてHuaweiユーザーは「週に20~29回」投稿している人が7.8%とbdb全体より5.3ポイント高く、投稿が「週に1~2回」以下の人の割合が低い傾向にあります。
ASUSユーザーは投稿が「週に1~2回」の割合がわずかにbdb全体を上回りました。SNSのフォロワー数を見ると、ASUSユーザーは「10~29人」の割合が24.0%とbdb全体より5.8ポイント高いことが分かります。
これらのことから、SNSへの投稿が積極的なのはHuaweiユーザー、ASUSユーザーはフォロワー数も小規模で、SNS上のコミュニケーションをそれほど好まず、親しい友人との関係を重視していることが窺えます。
●最も投稿しているSNSへの投稿数
ベース:自身でアカウントを所有し投稿するSNS・ブログ・コミュニケーションアプリ(PCまたは携帯電話)を回答した人●最も投稿しているSNSのフォロワー数
ベース:自身でアカウントを所有し投稿するSNS・ブログ・コミュニケーションアプリ(PCまたは携帯電話)を回答した人好きな旅行先は、Huaweiユーザーが中国・韓国などのアジア圏、ASUSユーザーはパリやローマなどのヨーロッパの都市圏
最後に、好きな旅行先について尋ねた結果をご紹介します。
行ったことがあってお気に入りの海外旅行先では、HuaweiユーザーとASUSユーザーでは異なる結果が出ました。
Huaweiユーザーは、「アジア / ウルムチ(中国)」、「アジア / ソウル(韓国)」、「アジア / バンコク(タイ)」、「アジア / 慶州(韓国)」などが挙がります。
ASUSユーザーは、「ヨーロッパ / パリ(フランス)」、「ヨーロッパ / ローマ(イタリア)」などヨーロッパの都市が複数挙がり、アジアでは「台北(台湾)」が挙がります。
これらのことから、Huaweiユーザーは中国や韓国などアジア圏を好み、ASUSユーザーはパリやローマなどヨーロッパの都市を好む傾向にあります。
●行ったことがあってお気に入りの海外旅行先
ベース:bdb全体まとめ
今回は、bdb全体と「Huawei」と「ASUS」の機種を利用している人を比較した分析結果をお伝えしました。
家族構成、世帯年収、月の行動に使用する平均金額、年間の行動に使用する平均金額、よく見る情報サイトなどから考察して、
- Huaweiユーザーはbdb全体と比べて世帯年収は多く、ASUSユーザーは世帯年収が低い。しかし、どちらも自由に使えるお金はbdb全体と比べると少ない。Huawei、ASUSユーザーのどちらも子供がいるファミリー層のため、使えるお金が少ないことが想定される。
- Huaweiユーザーは、毎月のオンライン動画コンテンツや定額サービスを購入する人の割合が多く、クーポンサイトなどお得情報の収集に積極的。また、新商品のチェックも欠かさず、次々に欲しい物が出てくる傾向にある。お気に入りの旅行先は中国、台湾、韓国などのアジア圏の都市が複数挙がる。
- ASUSユーザーは、毎月の消費金額は少ないが、アニメ・漫画・アイドル・ゲームなど趣味にお金をかける傾向にあり、普段利用している情報サイトでは「2ちゃんねる」が挙がる。また、誘うよりも誘われることの方が多く友人との行動には消極的。お気に入りの旅行先はパリ・ローマなどのヨーロッパ圏の都市が挙がる。
という特徴がありました。
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- 興味関心のあること
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・・・など
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